課題を読もう、ということの意味
特許公報を読んでるときに、
課題を読むの大事よ、と言われる。
発明の書き方そのものが
課題→解決手段、
という枠組みだし、
・(当業者は)…発明が解決しようとする課題に関連した技術分野の技術を自らの知識とすることができる
・主引用発明は、通常、請求項に係る発明と、技術分野又は課題が同一又は近い関係にあるものを選択
・主引用発明に副引用発明を適用する動機付け
…(2) 課題の共通性
(以上、審査基準)
など、とかく課題は、進歩性の判断その他でも重要な役割を演じる。
判例分析で、課題同一かどうかである論点の判断が分かれる例も多いと聞く。
などというのは、まあ聞いていて、そうなんだろうなあと、
頭ではわかっていたんですが。ここまで話の枕。
****************************
自分でも仕事で特許公報を(前職以上に)ガッツリ読むようになって、
「あ、課題周辺を読むとコスパがめっちゃいいわ」
という気づきが得られた。
というのは、明細書って、
本発明は○○に関する。(技術分野)
○○についてはXXが知られている。特許文献1(背景技術)
ところで、XXでは、YYという課題があった。
本発明はこれを解決すべくなされたもので、
あらたにZZという構成をとったことを特徴としている。
これによれば、XXと違ってYYすることなく○○の目的を達する。
という上記書き方が、テンプレとしてあると思っていて、
課題周辺をよんでいくと、
・この発明のテンプレの構成はXXなんだな
・だけど、特許発明はZZという所が違うんだな
という、
「ベタを押さえてから発明ポイント/相違点を知る」
という、発明理解の肝にあたる部分が一度にできてしまう。
だから、
慣れない分野の調査だととくに、
ベタが何か、どこらへんまでフツーの技術水準か、
というのを掴むのに時間を要したりするのですが、
課題周辺をうまいこと読んで、数件サンプル公報を理解していけば、
わりあい早い段階で、その分野のだいたいの感じが掴める、
ということで、
これは自分の業務に即して、メリットがでかいんだな、
と納得できたのでありました。
※当ブログは無資格者が勝手なこと書き散らしてるので信ぴょう性は保証できません