ぱてんとり の 巣

知財と積読消化

特許調査は初手が大事/データベース使い分け談義

本日、特許調査と報告第一弾、でした。

いわゆる技術動向調査です。

もちろん内容の話でなく一般的なことだけ書きます。

 

今回は1テーマ、

技術内容把握から検索式検討、

読み込み(ざっと見程度)からコメント付きリストに纏め、

上記あわせて、半日+αかかったので所要時間7時間くらいか。

件数としては100件いかない位なのですが。

 

自分なりのノウハウ的なところで言うと、

今回はサンプル公報があって企業名もわかっていたので、

まずサンプル公報から引用被引用をたどっていった。

 

近しい特許を10件程度ピックアップしたところで

分類とキーワードを検討して式を立てて、

とはいってもノイズが多いので、読んで仕訳けて、

とやっているとあっという間に時間過ぎた。

 

反省点としては、

最初の依頼テーマがわりと漠然としていたので、

早い段階で質問しておいたら良かったな、と。

 

上位概念まで欲しいのかどうか?

実施態様は本当にそれに限るのか?

明確に開発テーマが決まっていて、そのドンピシャの特許性判断なのか?

それとも、アイデア出し的に、当初想定の構成以外のものも情報提供してほしいのか?

 

今回の場合、ドンピシャの文献はけっきょく2件しか見つからなかったので、

わりといろいろ周辺技術も勝手に気を利かせて報告したのですが、

結果的にそれは功を奏した形で、アイデア出しの段階だったことが後からわかった

最初から聞いておけば、より建設的ですよね

 

検索システム的な話でいうと、

手元の商用DBだとコマンドラインが使えないのがやはり厳しく、

それでも番号一括検索はつかえるので、これは重宝する。

差分を取ったり、引例の番号リストを取得して検索かけたり。

JPlatpatだと一括検索はできないですから、商用DBの優位性は保たれている。

 

一方、集計機能は、商用DBでは未契約なので、

Jplatpatの分類ランキングを非常に重宝している。

ガイダンスも表示してくれるので、検索式の検討はこれで行っている。

母集団が自由にとれればなおいいですが。

なおエクセルだと、分類の階層ごとに仕訳けるのがかなり煩雑です。

少なくとも自分のスキルでは。

 

そして、astamuse社の無料特許検索は、非常に直感的だと感じる。

リストの出し方の点ですね。テキスト要部の切り出しがうまいのだと思う。

演算子(AND OR NOT)検索の自由度は低いですが、

ある程度検索したあとに、見落としチェックに使いました。

patentfieldよりは好きですね、僕は。

 

ぶっちゃけ、見栄えのいいグラフとかよりは、

・番号一括検索

コマンドライン(行の入れ替え、入力文字数、入力行など諸々の自由度)

・分類集計

 

上記3点が不自由なくできる検索環境が、

自分としては、まず必要とするポイントになっています。